「あら、泰台輔、いらっしゃいませ。」
ふいに現れた隣国の黒麒麟に祥瓊は典雅に礼をとった。
「中嶋さんはいますか?」
「主上はいま、視察に出かけてしまって。」
「そう、残念だな、じゃこれ渡しておいてください。」
「これ?」
「ミードっていう蜂蜜酒なんですけど、知ってます?」
知っているも何も・・・。赤くなった祥瓊の様子で彼は彼女がその酒の意味を理解していることを察した。
「え〜〜と。中嶋さんに飲んで下さいと伝えて下さい。」
「あ、ああのう。泰台輔、台輔はご存知ですよね。」
この酒の意味を。
「はい、だから、必要かなっと思って。」
「はあ、でも、あの、浩瀚様にはあの、必要ないかと・・・」
「わかっています。」
「え?」
「浩瀚殿に必要なくても、中島さんには必要ですよね。」
がんばってって伝えて下さいね。といって、戴国の麒麟は去っていった。



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質問。泰麒ちゃんアンタ自分でわざわざ造ったんですか!?も、もしや造りすぎて(なんのために?)余ってしまった?それとも造ったものの正頼に(なぜ正頼?)「台輔には必要ありませんでしょう。」とか言われた?→第三部