彼女の体からは、常に石鹸の香りがした。


彼女の体は、常に石鹸の良い香りがする。
香で造られた香りではなく。
彼女の衣服からは造られた香りはするものの、彼女からはその造られた香りはしない。
少女の胸に顔を埋めると、その香りはいっそう増した。
「こうかん・・・」
王で、少女で、本当の名は「陽子」である彼女は、苦しそうに声をあげた。
酒精<アルコール>と官能で頬は朱に染まり、普段は見せない女の色香を纏っている。
その目に、唇に、頬に、肢体に、欲情した。
事の起こりは、何だったか。
そう。
彼女が、私の部屋に麦酒を持って現れたからだった。
酔った勢い、まさしくその通りである。
彼女と情を交わすのは初めてでは無いものの、まだ両の指を折って数えられるほど。


これからじっくりと、教えなければいけない。

麦酒、というのはなかなか美味な酒であった。
苦みと旨味が口に広がり、炭酸が口の中ではじける。
その具合が調度良い。
そして、麦酒と共に少女をいただく。
これほどまでに美味なるものが、この世に二つとあるであろうか。
余所の国の者にはどうか知らぬが、慶の者にとって、これ以上とない幸福。
ありがたく、頂こう。



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「麦酒と一緒に陽子さんをいただこう企画」(決定かい!?)秀さん編。そのまんまですがな。(笑)流石です秀しゃん。オヤジ入ってます閣下。セクハラは下位→上位には基本的に成立しませんからね。やりたい放題ですな。(滅)